アマゾン(amazon)の引当金とは!?確定申告の仕訳の仕方も併せて解説。

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アマゾンには様々な制度がありますが、その説明は決して懇切丁寧なものではありません。

 

中には儲けに密接に関わる制度であるのにも関わらず、全く説明がされていないものもあるのです。

 

その中のひとつが「引当金」という制度です。

 

この制度は一応アマゾン公式においても説明されてはいますが、その重要度の割りに扱いは小さめになっています。

 

そのせいか、特に初心者の方は「売り上げ金が支払われない」「クレジットカードで損益を被った」など、少なからずトラブルに発展してしまうことがあるようです。

 

そこで、ここではアマゾンで販売を行ったときにとても重要な、「引当金」という制度についてまとめていきたいと思います。

 

引当金とは? なぜ導入されているの?

 

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引当金とは、簡単に言うと一時的に売り上げを渡すのが留保される制度のことです。

 

例えば、月10万円を売り上げたとしても、そのうちの何割かは同じ振込み日で振り込まれません。

 

どの程度の割合振り込まれないのかは人によって異なっています。

 

具体的には、初回は50%が引当金として留保されます。

 

前述した月10万円の例であれば、5万円は少しの間支払われないのです。

 

もちろん、すべてが留保されるわけではありません。

 

次の決済日には残りの金額が支払われます。

 

なぜこんな面倒な制度が導入されているのでしょうか。

 

その理由は、返金に対応するためです。

 

というのも、商品が何らかの事故で届かなかったり、商品に不良があって購入者が不利益を被ってしまった場合、その金額は出品者が振り込むまではアマゾンが負担しなければなりません。

 

しかしながら、周知の通りアマゾンは非常に巨大な企業で、1日に扱う取り引きの数も膨大です。

 

それこそ、数万、数十万という単位で取り引きを行っています。

 

ところが、この中には必ず返品・返金処理をしなければならないトラブルが発生してしまうのです。

 

パーセンテージ上ではそれほど大きな割合ではありませんが、取り引きの件数が件数だけに金額にしてみると、一時的とはいえ、アマゾンの予算にかなり大きな負担を強いています。

 

そこで導入されたのが「引当金」の制度です。

 

これによって、返金・返品処理をすることで出て行く金額をある程度防ぐことができます。

 

つまり、引当金制度はアマゾンの損失をある程度カバーするために作られた制度なのです。

 

ちなみに、引当金として留保される割合はアマゾンと取り引きをした年月に応じて減っていくとされています。

 

取り引きがはじまったときにこそ高額な引当金を請求されてしまうのは、初期の状態のユーザーはアマゾンからの信用が低く、適当な発送・梱包によって返金する必要が出てくるからです。

 

つまり、真面目に取り引きをしていれさえすれば、引当金として留保される金額は段々と減っていきます。

 

確認した限りでは、引当金は最後にはなくなることがわかっています。

 

ちなみにこれだけの期間取り引きをすれば引当金が解除されるという明確な決まりはなく、アマゾン公式に問い合わせても明白な回答を得ることはできません。

 

ただ、引当金が設定された経緯、および引当金の意義から、多くの人はセラー評価が関連しているといっています。

 

セラー評価をあげるのは難しくありません。

 

よほど運が悪く、気難しいお客さんと取り引きなければ、通常通り取り引きを完了させ、発送を遅らせたりしなければあがっていきます。

 

引当金に関してはアマゾンで物販をはじめる人全員が等しく留保される制度なので、あるということだけを理解し、気にせずに行いましょう。

 

引当金は確定申告をする際、どのように仕訳を行う?

 

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引当金制度は、クレジットカードを利用し、かつ口座にお金がほとんどない場合など、特定の状況以外ではそれほど問題になることのない制度です。

 

しかしながら、多くの人の頭を悩ませることが確定申告の際、どのような仕訳をすればいいのかという点でしょう。

 

というのも、確定申告は「その月の収入」を申告する必要があるわけですが、引当金が実際に支払われるのは一ヵ月後であるため、引当金を収入としてカウントすることはできないのです。

 

では、引当金はどのような形で扱えばいいのでしょうか。

 

一般的に、引当金は「売り掛け金」して処理するのが普通です。

 

「売掛金」とは販売代金のうち入金されていない金額のことをいい、クレジットカードなどに使われます。

 

例えば、月間10万円を売り上げ、そのうち5万円が引当金として留保されたとしましょう。

 

この月の収入は5万円、売掛金が5万円となります。

 

次の月は12万円を売り上げ、留保率が同様だったとすると、確定申告は収入が6万円、前月分の売り掛け金5万円、そして再び売り掛け金6万円と計上すればいいのです。

 

一見どのよう処理すれば困る引当金ですが、「売り掛け金」として処理すれば迷うことなく確定申告をすることができるわけですね。

 

まとめ

 

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アマゾンの引当金は、返品・返金の処理を使うために行われます。

 

留保率は段々と減っていき、最後には全額一気に振り込まれるようになるので安心しましょう。

 

ただし、クレジットカードを利用している場合や、口座の金額が極端に少ない場合は要注意です。

 

あてにしていたアマゾンの振込み金がなく、支払いの延滞とされてしまうことがあるからです。

 

あらかじめ該当の口座には、余裕を持ってお金を振り込んでおきましょう。

 

引当金が振り込まれるのは、14日先になります。

 

振込み申請を自動で行っていたとしても、最大半額は14日先まで引き伸ばしになるので、会計にも余裕を持ちたいところです。

 

ただ、しっかりとした対応を意識し、お客様からクレームをつけられるようなことがなければ、引当金の留保率はいずれへって行き、最後には解除されます。

 

ただし例外もあるようで、アマゾンの判断によっては安全・丁寧に取り引きを行っているのにも関わらず、全く引当金が解除されないという方もいらっしゃるようです。

 

このあたりの判断はアマゾンが公開していない以上想像に任せるしかありません。

 

自分たちにできるのは、引当金の存在を忘れず、たとえ半分振り込まれなかったとしても、問題なく物販を続けられる態勢を整えることだけなのです。

 

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