せどりの対象には多種多様なものがあります。
ただし、「物を売る」という行為は日本の法律下でそれなりに統制されており、知らずに行うと思わぬ火傷をしてしまうかもしれません。
その中のひとつが「お酒」に関するせどりです。
周知の通り、お酒は世界中、日本中で高い人気を誇っています。
しかも消耗品で、何度も飲みたくなる中毒性があり、そのうえ、好きな人は同じ商品を何度も注文します。
せどりという観点で見ると、これほど美味しいものはありません。
そこで、ここではお酒のせどり(転売)で稼ぐ方法と、その際の注意点についてまとめていきたいと思います。
お酒でせどりをする際の稼ぎ方について
お酒をせどりしようと思っても、多くのお酒は全国区で販売を行っているため、そうそう安値で仕入れることはできません。
ただ、全国区で販売されているものが転売できるように、お酒もせどりの対象にすることが可能です。
その方法は大きくわけて2つ、「幅広く販売されているものを安く入手する」か、「希少価値の高いお酒を定価で入手する」かの2つです。
それぞれについて、以下に具体的な方法と一緒に紹介したいと思います。
定価で売れるものを安く入手する
これは、ほかのせどりと同じようにアマゾンのレート等を確認しましょう。
きちんと売れる商品で、かつ今現在の価格よりも安いのであれば、仕入れて売るという方法です。
お酒を安く購入できるのは、大手量販店のセールやキャンペーンが該当します。
近くの酒屋や、「ドンキホーテ」のような大手量販店があるのなら仕入れてみてもいいでしょう。
また、お店によっては一定数以上購入すると安く売ってくれるところもあります。
ただし、大量に販売する場合は後述する法律に抵触する可能性があるので、仕入れのしすぎには気をつけましょう。
高額で売れるものを定価で入手する
お酒の中には、いわゆる「プレミア」商品を販売している場所もあります。
その内容は、世界中で需要のある超高額なお酒から、地方で人気のお酒まで様々です。
ただ、これら生産数の少ないお酒は高値で取り引きされる傾向にあります。
つまり、定価で購入することができればかなりの高利益を出すことができるのです。
具体的なものとしては、「プレミア焼酎」と呼ばれる焼酎が大変高額で取り引きされています。
というのも、焼酎はひとつひとつ味が違うのでそれぞれの焼酎にファンがおり、需要があるからです。
高い需要に対して低い供給量が維持されているという状態は、つまりせどりにとって理想的な状態といえます。
特に有名な焼酎は、「森伊蔵」「村尾」「魔王」の3つです。
これらの焼酎は作っている酒倉に問い合わせ、毎月抽選で購入権が回ってこなければ買えないほど高い人気を誇るお酒です。
しかし、いずれの商品も入手することさえできれば、1本数万円の利益をたたき出すこともできます。
というのも、どの焼酎も定価が2000円前後に比べて、それぞれが1万円以上を超える高値で取り引きされているからです。
もしお酒のせどりを考えているのなら、できる限り毎月応募したほうがいいでしょう。
お酒のせどりをするのなら、どちらの方法がいい?
お酒のせどり方法について2種類の方法を紹介しましたが、いずれの方法にも欠点があります。
まず「高額で売れる商品を定価購入する」方法ですが、前述したように、有名なものは抽選で販売権を獲得しなければなりません。
全国区で販売される新発売のお酒は日本の酒造メーカーが大量に作るので、よほどのことが無い限り高額になるということもないでしょう。
つまり、この方法は「不安定」な面が大きいのです。
抽選はいつあたるのかわかりませんし、1本あたったとしても安定して稼げるわけではありません。
では、やはり安く買った商品を低下で売るのがいいのかといいますと、お酒に関しては必ずしもそうであるとは言い切れないのです。
それは、後述する法律が大きく関係します。
詳しく解説しましょう。
お酒のせどりで逮捕!? 注意すべき点について
お酒を売ること自体は犯罪ではありません。
そもそも、そうでなかったら量販店でお酒を売ること自体できないはずですし、日本には闇取引が横行していることになってしまいます。
しかしながら、日本の法律では「お酒を売るのに免許がいる」のです。
具体的には「通信販売酒類小売業免許」というものが必要になります。
先述したように、お酒は中毒性のある飲み物です。
また、お酒に酔って酩酊した状態というのは、一種の犯罪に繋がってしまいます。
つまり、お酒が蔓延しすぎるのは治安の悪化を招く可能性があるのです。
そこで国は前述した法律を設定し、お酒の販売を規制しました。
それはせどりでも同じで、お酒は免許なしで販売すると最悪の場合逮捕されてしまいます。
不思議に思うかもしれません。
なぜなら、ヤフオクやフリマサイトを見ても、お酒を販売している方はそれなりに数がいるからです。
彼ら全員が前述した免許を取っているのでしょうか。
決してそうではありません。
ヤフオク、メルカリ等でお酒を販売することができているのは、前述した法律にひとつの抜け穴があるからです。
それは、「人に譲渡してもらったものを売ったり、消費目的で購入したものを余って売るのであれば問題はない」という点です。
つまり古物商と似たような抜け穴だと考えていいでしょう。
では、せどりを行う場合でも、あくまで「他人から譲り受けたもの」「消費目的で購入したもの」であるといえば、逮捕されることはないのでしょうか。
結論からいうと、お酒に関してはこの言い訳が通用しない可能性が高いのです。
特に継続してお酒を売っている場合、警察に目をつけられて突然訪問されるということにもなりかねません。
では、前述した免許を取ればいいのかというと、これは大変面倒臭く、しかも蔵元と直接契約をする必要があります。
このように、お酒の流通は厳しく取り締まられているのです。
まとめ
お酒はせどりの対象としてそれなりに有用ですが、メインに取り扱うのはやめておきましょう。
なぜなら、「継続してお酒を販売する」ためには専用の免許がいり、そして専用の免許を取るためには大変面倒な手続きを踏まなければならないからです。
よって、お酒のせどりで稼ぐ際はあまり入荷しすぎず、利益の高いものを狙うのが常套手段になります。
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