物販を副業で行う場合、多くの場合で「確定申告」を行わなければなりません。
確定申告とは、簡単にいうと収めるべき税金の金額を自治体に報告することです。
副業であれば、年間20万円を超える金額を稼いでいる場合は申告する必要があります。
しかしながら、普通にサラリーマンとして働いている人は「確定申告」を行うことは稀です。
そこで、ここではサラリーマンが副業を行う際にほぼ必須ともいえる確定申告と、その方法についてまとめていきたいと思います。
・確定申告はどこですればいい? 副業をしたら絶対にしなければならないの?
結論からいうと、全ての人が確定申告を行わなければならないわけではありません。
前述したように、年間20万円を超える金額を稼いだ場合はする必要があります。
この「年間20万円」というのは、
実際に手に入った金額から経費を差し引いた金額です。
物販であれば、経費は商品を仕入れた代金や、
物販のために購入したパソコン、お客さんに商品を送る際の送料が経費に該当します。
極端な例を出すと、例え年に1回100万円の商品を売ったとしても、その仕入れ代金が90万円の場合は確定申告を行う必要はないのです。
確定申告を行う場所ですが、これは近くの税務署に行くことで行います。
もちろん手ぶらで税務署にいき、「確定申告をしたい」と告げれば手取り足取り教えてくれますが、副業の場合は何かと面倒なのであらかじめ書類を作成しましょう。
下記で、確定申告の際に作成すべき書類をまとめていきたいと思います。
・確定申告の書類の作成方法。気をつけるべき点は?
まず、確定申告をする前に、収入と経費に関する書類を取っておく必要があるという前提を覚えておきましょう。
物販であれば、レジのレシートおよび、仕入れをした商品のレシートが該当します。
インターネットであれば、決算証明書を発行することができるのでこちらも取っておきましょう。
なお、確定申告で使用するのはその年の1月~12月までの売り上げと経費です。
以上が完了したら、今度は計算を行わなければなりません。
計算式は、前述したように「最終利益」–「経費」です。
副業の利益が計算できたら、今度はメインで働いている職業の利益を合算しましょう。
メインの職業に経費がある場合は、こちらも書類を添付のうえ計算します。
これが完了したら、「確定申告書」を作成しましょう。
確定申告書はインターネットからでもダウンロード可能です。
あとは作成した書類を税務署に持っていきましょう。
所得を計算した翌年、2月16日~3月15日までの間に持っていけば問題ありません。
あとは税務署の方が納めるべき所得税を計算してくれるので、それに応じた金額を納めればそれで完了です。
流れとしては簡単ですが、注意しなければいけないことがいくつかあります。
それぞれについて解説していきましょう。
1.○色申告って?
確定申告について調べると、必ずといっていいほど「白色申告」と「青色申告」の2種類を目にすると思います。
この両者は申告を行う紙によって区別されており、
インターネット上で印刷して確定申告を行う場合でも選ぶことが可能です。
両者の違いは色だけに留まらず、どんな内容を申告しなければならないか、という点で異なっています。
簡単にまとめると、「青色申告は申請しなければならない項目が多い」と考えてください。
当然、用意しなければならない書類も多くなります。
一方で、白色申告は青色申告と比べるとより簡単です。
ただ、青色申告をすることで「青色申告特別控除」という制度を受けられ、10万円から65万円を所得から控除することができます。
どちらを選ぶのも自由ですが、青色申告をする場合はあらかじめ必要な書類を準備しておきましょう。
2.赤字の場合はどうするの?
物販ビジネスを副業として行っていると、時に赤字が出てしまうこともあります。
特に副業として行っていると、在庫ばかりが積もってお金が足りなくなる、という事態も少なくありません。
その場合は副業の所得は0円になるため、税制上は確定申告を行う必要がないのですが、申請を行うことで本業の所得税を減らすことができます。
後に所得税の一部が返ってくるので、もし赤字になってしまった場合も申告をするのがいいでしょう。
ただし、この制度を受けるためには副業が「事業収入」であることを認めてもらわなければなりません。
事業収入として認められる条件は「収入が継続している」「職業が認知されている」等です。
物販の場合、どの程度継続しているのかが争点になるでしょう。
3.会社に副業がバレる……?
サラリーマンの中には、物販ビジネスをしていることを秘密にしているという方もいらっしゃると思います。
特に、副業が徐々に解禁されてきているとはいえ、それでも会社が副業を認めてくれないから仕方なく秘密にしているという人もいるのではないでしょうか。
そういった人たちからすると、確定申告というのは恐ろしいものでしょう。
なぜなら、確定申告をすることで会社に副業がバレてしまう可能性があるからです。
しかし、申告の方法をしっかりとすれば、会社に副業がバレることはありません。
そもそも、なぜバレるといわれているのでしょうか。
それは、住民税の計算のために所得が会社に通知されるためです。
副業を行っていなければ所得は会社のもののみなので、収める住民税が本来よりも多くなってしまうと、つまりそれは副業の存在を疑われます。
ですから、確定申告の際に「住民税を自分で納める」ようにすればバレることはないのです。
税務署に提出する書類の「普通徴収」という欄に○をつければそれで会社に通知がいくことはありません。
・まとめ
副業の確定申告は、利益が20万円以上であれば必ず行わなければなりません。
確定申告を行えるのは2月15日~3月15日までなので、忘れずに行っておきましょう。
なお、確定申告を行うためには収支表や取引の内容といったものが必須です。
確定申告を行うために帳簿は必ずつけておきましょう。
もし確定申告を行わない場合は脱税となり、あとから膨大な金額を請求されてしまう可能性もあります。
物販で儲けることも大切ですが、きちんとやるべきことはやっておきたいところですね。
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